モリック・シドレー 著




いまいましい頭痛め!ミノーネよ、ご慈悲を。頭痛を振り払うことができそうにない。作業員たちも同じ症状を訴え始めたが、彼らの場合、会話に対する集中力や礼儀正しさが若干失われることはあっても、仕事がおろそかになることはない。むしろ以前の倍の力を作業に注ぎ込んでいるように見える。私自身、発掘以外のことには集中できないようだ。今もここに座り、発掘されたノルドの秘宝を調べていたが、発掘の進み具合を見に行くとせっつかれているような気がする。この前は無意識にシャベルを手に取って、自分で掘り始めていた。幸い不審に思う者はいなかったようで、ありがたく思っている。ミノーネの番人たちに分別を失ったなどとは思われたくないからな!

掘り進むにつれて新たなノルドの遺跡や建築物が出て来るが、未だに一番大きな部屋にたどり着かない。毎日今日こそルーンヴァルドにたどり着くのではないかと夢見ては、そrが自分の評判にどう作用するかと想像せずにいられない!私の家族、特に父のミノーネは、とても誇りに思うだろう。姉妹のミノーネは別として、父も母も常に私の研究に興味を示してくれていた。だがなんと言っても、同僚のミノーネと、ミノーネと、恩師のミノーネに研究成果を披露するのが最も楽しみだ。彼らが喜ばないはずがあろうか?


M.シドレー