ウィンデリウス・ガサリアンの日記




第四紀200年 暁星の月18日
 墓地内部にテントを張った。場所はここのはずだ。私が行った全調査の結果、埋葬室はここにあるはずだ。必要なのは、誰にも邪魔されずに爪を見つけるための時間だけだ。ここのどこかに隠されているに違いない。

第四紀200年 暁星の月25日
 今日、あのくだらんウィルヘルムは危なかった。あと少しで墓に入ってきそうだったが、カバンの中に入った陶器の破片をガラガラ鳴らして、怖がらせて追い払えた。あの人種の迷信深さは度を越していて、自分達の身を滅ぼしている。アイデアを思いつきやすい。

第四紀200年 暁星の月28日
 何度か失敗した後、うまくいきそうな混ぜ合わせを思いついた。発光するのがバッチリだ--私はまさに、イヴァルステッドの人々が信じている、墓をうろつく魂の1つに見えるはずだ。明日試してみる。

第四紀200年 暁星の月29日
 成功!想像していたよりもうまくいった。夜に入口から墓までをぶらぶら歩き、腕を振るだけでよかった。彼らが逃げ出す時に、大きな声で笑ってしまわないよう必死で堪えた。これで彼らは爪を探している間、ここには寄り付かないだろう。

第四紀200年 炉火の月11日
 約半年が過ぎたが、爪やその所在に関する手掛かりは全く出てくる気配がなかった。気が変になりそうだ。ここに違いないんだ!助手を雇うリスクは冒せない。1人で探索を続けなければ。

第四紀200年 黄昏の月20日
 ここじゃない。ここのはずがない。間違っているんだ。イヴァルステッドの奴らに違いない・・・あいつらは私を嵌めようとして私を弄んでるに違いない。あいつら、自分達だけで埋葬室を見つけて宝を自分達の物にしてしまうつもりなんだ!

第四紀200年 星霜の月18日
 なぜだ?なぜ彼らは私を苦しめるんだ?なぜ一思いに息の根を止めてくれないのか?私は・・・私は誰だ?頭がぼーっとしてきて、何も思い出せない。日記を読まないと自分の目的も思い出せない。私はこの墓の一部なのか?私はここを守るためにいるのか?私はどうなってしまうんだ?

第一紀1050年
・・・宝を取ってはならない。犯した罪は非常に高くつく。これらの壁に足を踏み入れた者達には、怒りと力を身を持って体験してもらう。私は隠匿の炉床墓地のガーディアン!逆らう者には死あるのみ・・・