アロンディルの日記


21日目
興味深い進歩だ。今夜、衛兵たちが洞穴のそばで見つけた侵入者を私のもとに連れて来た。最初は当然ながら憤慨した。お気に入りの召使と過ごせるひと時を邪魔されただけでなく、その侵入者がドーンスターからの乳搾りの女だと気づいたからだ。彼女も私を覚えていて、私に四六時中つけ回されていたと大胆な申し立てをした。そんなの嘘だ! 本当はときどき彼女に気を留めていたが、彼女は町で1番目立つ娘達の足元にも及ばなかった。彼女は非難を続け、さらに招かれざる客を呼ぶ不安もあって、私は彼女を二度とドーンスターに戻さないと決めた。召使達はすぐに私の判決を執行した。

これを書きながら、彼女の遺体は今私の隣にある。滑稽だ。彼女の目はまだ生気で満ちている。おそらく今夜、新鮮な材料を使って新しい実験に挑むだろう。