[これはアシュランドの伝説に関する帝都の様々な学者たちによる一連の研究論文から数篇を集めたもののようである。]
遥か昔、ドワーフたち、および西方からの外来者の大群がダークエルフの土地を奪いに押し寄せた。その頃のネレヴァルは偉大なるカーンであり、家人一同を統率する武将でもあったが、太古の精霊たちと一族の掟に従い、我々の一員となった。
よって、ネレヴァルがその貴重な祖先の指輪、月星の下の一族をもって、精霊たちの法を守り大地の戒律を尊ぶと誓いを立てた時、全ての部族が家人たちのもとに集い、レッドマウンテンにて大いなる戦いが繰り広げられた。
多くのダークエルフ、一族の者および家人がレッドマウンテンで命を落としたものの、ドワーフたちは倒されてその邪悪な魔術は一掃され、外来者たちはかの地から追いやられた。だがこの偉大なる勝利の後、権力欲に目の眩んだ諸大家のカーンたちが秘密裏にネレヴァルを暗殺し、自らを神として崇めさせ、各部族に対するネレヴァルの約束をないがしろにしたのだった。
しかし、いつの日かネレヴァルがその指輪と共に戻り、偽りの神々を倒し、指輪の力によって精霊たちを尊び外来者をかの地から追いやるという各部族との約束を全うするであろうと言われている。