魂の本質は知り得ないものだ。知ろうと試みたウィザードはすべて跡形もなく姿を消している。知り得るのは、魂が収穫可能な神秘的エネルギーの源だということだ。
生きていようと死んでいようと、生物というものはすべて魂に力を得ている。それがなければ、単なる肉の塊と骨の山に過ぎない。生命を吹き込むこの力は、それに見合う容量を持つ魂石があれば、その中に収められる。魂石に収めた力は魔法のアイテムに力を与える際に使うことができる。
何世紀にも渡って行われてきた実験により、魂には黒い魂と白い魂があることが立証されている。希少な黒魂石だけが、人間やエルフなどの高等生物の魂をとどめておくことができる。下等な生物の魂は様々な色の魂石に収め得るが、それらを総称して白魂石と分類されている。黒と白という魂の区別の由来はそこにある。
白い魂は黒い魂ほど強力ではないが、遥かに安全である。神秘を学ぶ初心者は、決して軽い気持ちで黒い魂あるいは黒魂石に手を出してはならない。仮に、黒魂石に力を与えるために使われる死霊術師の技術に対するギルドの制限を無視して考えてみても、それらを長く扱うことは使用者にとって危険である。収めようとする魂の大きさと魂石が正確に合っていない場合、手を触れた時に使用者の魂がわずかに石の中へと漏れ入ることがある。