マンカー・キャモラン 著
デイゴン
ようこそ、修練者よ。まずは安心してもらいたいのだが、マンカー・キャモランもかつては諸君たちと同じように眠り続ける浅はかで、デイドラの精力を宿していた。死ぬ定めの我々は皆、夢の保護膜、すなわち母親との共生のために用意された退避場所を離れて誕生し、実戦と親善に努め、新たな瞳を通して見ることによりやがて母親が背後にいてくれることを求めたり恐れたりしなくなり、ようやく家庭を離れる。そしてその時、我々は彼女を永遠に破壊し、神デイゴンの領域に入る。
読者諸君、本書はその領域への扉であり、諸君は破壊者ではあるが、それでもなお制約は甘んじて受け入れなければならない。立ち止まれるだけの賢明さを持つ者のみを神デイゴンは受け入れる。それ以外の者たちは、愚かにも走り出すことにより、オルビスに命を奪われるだろう。まずは歩け。注意を怠らず。諸君らが最初に首をはねるべき奴隷は、自らの焦りだ。
神デイゴンの言葉どおりに入れ。4つの鍵を携え、ゆっくりと進むのだ。そしてその時、諸君は王族の一員となり、新たな破壊者となり、深遠の暁がそうであったように。既知の花と未知の花がその庭には咲き乱れるだろう。そうして諸君は自らが産声を上げた瞬間へと引き戻されるが、生まれ出てくる姿は以前とは違う。毒気を母とする主の優れた血族であるところの、ネオニンビオシスとなるのだから。
どこに住む者たちも我々のことを知っていて、我々が通り過ぎたとしても、身震いされること以外に何もうんざりすることは起きない。諸君らが我々のところに来たのは、戦争、研究、影、あるいはある種の蛇のような連携を通じてのことだろう。その経路はそれぞれ異なるとしても、褒美は常に同じだ。修練者よ、ようこそ。ここに辿り着いたということは、君には王族の価値があるということだ。懐中を探って、見てみるがいい! 最初の鍵が新たな暁の光に輝いているだろう。
夜が終われば昼が訪れるように、最初の洞察は皆一様に荒れ狂う海に落下するものであり、そこであらゆる信念が試されることになる。だが再び、安心してもらいたい。強奪者でさえ、艦隊を求めて浮上する以前にイリアックに沈んだのだ。恐れるのは一瞬だけでいい。揺らいだ信念は目的に水を差す。暁の庭で我々は完全なる真実を呼吸するだろう。
神デイゴンの言葉どおりに入れ。4つの鍵を携え、ゆっくりと進むのだ。我々の教団の原理は神の強大な刃に基づいている。修練者、探求する騎士、牧師、そして主。我々の視線の余力によるものであるかのように、邪悪な者たちはその光で焼き尽くしてしまうがいい。その時、我々の知恵は正しいものとなるだろう。しかしながら忘れずにいて欲しいのだが、諸君の視界はまだ狭いものだし、招待状は受け取ったとしても場所がどこなのかまではまだ分かっていないのだ。
私自身の最初の召喚は、神デイゴンが錆と傷の砂漠にいる時に書いた本を通じて行われた。その書の名は『ザルクセスの神秘の書』、アルドメレタダ集合体、すべての謎の妻の祖先だ。どの言葉も刃を受け、秘密であり、地殻変動よりも薄く、赤い飲み物のように曇っている。私が口にしたことはどれも、君の新たな階級を立証するためのものだ、我が子よ。君の名は今やその重さへと切断された。
王宮であろうと粗末な小屋であろうと洞窟であろうと、とにかく諸君は霧のかかった概念の世界を投げ捨ててやって来た。ヌマンティア! 自由! 楽園を約束されたことを喜ぶがいい!
果てしなくそれは君の周りで形作られ、再び形成されるだろう。実存としての行為、開花してゼロサムとなるほんの1時間前の全系統、衣装のように花開き、神デイゴンの黄金の足もとで踊るために身にまとう神々しい衣服。1つめの腕で嵐、2つめで呪われた雨、3つめでアヌの火口、4つめでまさにパドームの瞳。第1の鍵を手にしているのだから君の心は高揚していて当然だ。その心は、偽りの空のワームロットの、至るところへと飛び込んでいくだろうから。
神の歌によって声がかれるまで私は大声を発しながらさまよった。神デイゴンの神秘について私は読み、あふれるような思いによって再び狂おしい感情に包まれた。身を隠すことができるようになるまで、私の言葉が買われることはなかった。これらの言葉はタムリエルの庶民のためのものではなかった。タムリエルの聖職者がその昔、暁の存在そのものを装ったことがあるからだ。私の過ちから学ぶが良い。謙虚さこそがマンカー・キャモラン独自の知恵であることを知って欲しい。4つの鍵を携え、ゆっくりと進むのだ。
あの夜明けに身を捧げることにより私は慈悲の帯に包まれた。私の声が戻った時、それは違う言葉遣いになっていた。3夜を過ごした後、私は炎を語ることができるようになっていた。
赤い飲み物、刃を受け、私は庭への道を垣間見て、その隠れ場所について他の者たちに知らせるには、まず自分自身を探索の海に沈める必要があることを知った。私は艦隊を見つけたし、君こそが私にとって最も重要な希望であることを知って欲しい。ようこそ、修練者よ。マンカー・キャモランもかつては諸君らと同じように眠り続ける浅はかでプロトニミックな存在だったが、今は違う。今私はこうして座り、この宇宙にあるすべての世界にいる君たちと一緒に祝宴を始める。ヌマンティア! 自由!