セルジョ・アシン・サレシ 著




レドラン大家の高潔な戦士たちは、先祖代々続くモロウウィンドの守護者である。レドラン家の貴族になることは、偉大な戦士になることを超えるものである。その者は責務、厳格、信心という三位一体の徳を守らなければならない。


レドランの責務は第一にトリビュナル聖堂、第二にレドラン大家、そして第三に自分の家族と一族に対するものである。レッドマウンテンの戦いでは、レドラン家の戦士はトリビュナルの責務のために勇敢な戦死を遂げた。真の貴族は、テルヴァンニのウィザードの陰謀や、信用ならないフラールの嘘からレドラン家を守ることにより、レドラン家への責務を果たす。そして、慈悲と寛容に関する聖堂の指針に従うことで、家族と一族への責務を果たす。


レドランの貴族は厳格の徳を熟知していなければならない。深刻な問題を笑うことは無礼であり、レドランにふさわしい態度ではない。噂を広めることは不和の種を蒔いて苦しめるだけであり、レドランにふさわしい態度ではない。


レドランは我々の創造主であり祖先であるエドラとデイドラに対する信心を示さなければならない。神がいなければ、我々は仕えることさえできないのだから。そしてまた、神の法がなければ、我々には善悪が見分けられない。感謝しなければ、我々は自分の居場所も目的も忘れてしまうだろう。


レドラン大家は戦争にまつわるあらゆる技能を称賛する。戦争自体が善あるいは高潔だと信じているからではなく、自分の責務を果たすにはその知識が必要だからである。レドラン家の戦士は長い剣と盾、あるいは槍を手に戦う。レドラン家の貴族は弓の使い方も会得し、戦場への長い行軍を行える強健さも持ち合わせていなければならない。レドランは階級や戦略によって、重装あるいは中鎧を身につける。レドラン家の貴族は鎧の修理と手入れの方法を心得ていなければならない。


レドラン家に生まれた者は親族や一族から技能と徳を習う。家臣としてレドラン家に入りたい者は、レドラン家に仕えるのにふさわしい技能を持っているとレドラン議事堂の検査官に認められなければならない。


レドラン家に生まれた者であろうと、誓いを立ててレドラン家に仕えることになった者であろうと、レドラン家での出世を望むのであれば、勤労と服従によって徳を示さなければならない。あらゆる技能と徳を修得して初めて、その者は真のレドラン大家の貴族となったと言えよう。