この書は、カグレナクの理論を説明しながらドゥーマーの様々な植民地を旅したヌチュナクの報告書を翻訳したものである。

彼が代弁して語った人々の啓もうの状態がどうなっているか、私は調査してみた。カグレナクの理論に対する敬意があれば、近くにいる唯一の学者が人々を導いて、真の誤りへとつながる迷路を切り抜けて進んでくれると彼は答えた。


しかしカグレナクの教訓はケラカーで教わったものだと、彼は私に明かした。世界で最も博学な民であるケラカーのドゥーマーに会えたことが、これまでで一番うれしいことだと彼は言った。彼らはそこでカグレナクの言葉を勉強し、あの世での彼らの居場所について思いをはせていた。またそこでは、平面分割も、健忘症の計算法も、それ以外の実用性を持つあらゆるものも、自己の理解および心臓に対するその関係性以上に価値があるとされることはなかった。


私はこれを賛辞と受け止めるだけの礼儀正しさを持ち合わせていた。そして兜を脱いで、彼に感謝し、無限に続くお辞儀に送られてその場を後にした。