これは、アーシラク・アシュランダーの賢女たちによる詩を集めた書である。アシュランダーの戦士、英雄、そしてアシュカーンが書いた詩で構成されており、それらは賢女たちによって記憶に留められ、何世代にもわたって伝えられてきたものだ。“この身が塵となろうとも”は、死後久しい詩人で戦士でもあったザーシシ・マスマヌルの作だとされている。
闇より立ち上がれ、レッドマウンテンよ!
黒雲と緑の噴気を噴き上げるがいい!
誕生の地震よ、石を砕け!
風に火を与えよ!
大地の部族の天幕をはぎ取れ!
我らの魂を焼けた大地に与えよ!
だがそれでも貴様の支配など受けはしない。
貴様の力に震えることも、ひるむこともない。
我が家も我が暖炉も、明け渡すものか。
我が涙からは草が育つだろう。
そして草原には花が咲き乱れるのだ。