ソルスセイムに来る予定だった補給船はまだ着かない。しかも船に何があったのか誰も知らない。いつか君に届く事を願って、引き続き手紙を書くよ。こんな風にソルスセイムに隔離されているのは最悪だが、カリアス将軍は相変わらず帝国の利益のためにフロストモス砦を維持しなくてはならないと言う。その言葉を信じるのは、彼が過去に一度も指揮を誤った事がないからだが、それでも帝国議会にこの岩の山を気にかける者が1人でもいるだろうと思う。フロストモス砦では、この2年間に4人の兵士が死んだ。帝国は僕らの事などろくに評価せず、僕らが鉱山の中の岩のように、ただここで削り取られていくのを待っているようにすら思える。ここでの兵役はまだまだ終わりそうにない。
常に君のものなる
マクシミアン・アキシウス
第四紀5年 薄明の月1日