今度はこのコルビョルン墓地の漠然としたうわさを追いかけて、ソルスセイムに向かっている。私の後援者はここでアージダルの遺品が見つかると確信しているらしい。私はやや疑いを抱いているが、彼が惜しまず金を払うなら、あの間抜けな年寄りのお好みの場所を掘ってやる。

 出だしの見通しは控えめに言っても明るくない。最初は地図を間違えたのだと思い込んでいたが、その後目的地が灰の中に埋もれたばかりだという事がはっきりした。可能な限り掘り出すつもりではいる。地元の住民を助っ人として雇えないか、試してみる手もある。レイヴン・ロックを出発して以来誰にも会っていないが、ずっと周囲から会話やささやき声が聴こえる。とにかく彼らの正体を確かめねば。