モリック・シドレー 著




私は私の女神と出会った。彼女の名はミノーネだ。古い日誌を読み返すと、彼女がルーンヴァルドの奥深くからこちらに呼びかけ続けていたのが分かる。ずっと聞こえていた、山の下へ下へと誘うあの声は、彼女のものだったのだ。その声は番人たちにも、作業員たちにも聞こえている! 彼女に恋しているのが私だけでないとは、なんと喜ばしいことだろう! ミノーネよ、あなたがいなければ、私たちはどうやってこの場所を見つけられただろう! これを書いている今も、私たちはあなたの元へたどり着くために、最後の岩を掘り返している。道具を持たない者たちも、自らの手で掘り始めているのだ! もうこれ以上書けない。仕事に戻らなくては。ルーンヴァルドが待っている!


M.シドレー